縄文時代の住まい

 大変シンプルな構造ですが、現在に通じるエコ生活の知恵が駆使され感心させられます。
 そのエコ生活の一つが冷暖房機能です。現在では一般的に知られていますが、地中(深さ5m前後)の温度は外気温度に影響が少なくほぼ一定(地域によって異なりますが、約15℃前後)です。竪穴式住居のように、地表から1m近く掘り下げただけでもその効果があり、外気温度との差により床の温度は、冬温かく夏涼しく感じたに違いありません!


 さらに、床面から1m掘り下げて土器などを埋め込んで食料を保存したと考えられています。これは、食料を長く保存できるように地中の低温性を利用した恒温保存庫のようなものです。
 また、壁や屋根を見てみますと、材料の“カヤ”を幾重にも束ね、すき間風は通しても雨は通さない構造になっています。さらに、天井付近には排煙のための空気抜きのような穴もあったようです。


 このように竪穴式住居は、縄文人にとって冷暖房システム、排気システム、さらに、保存庫も完備した”現在のエコハウス”に通じる快適な生活空間だったのではないでしょうか?
 近代社会になって、よりよい生活環境を追求するあまり多くのエネルギーを消費することになりました。“エコ”が問われている今日、私たちは縄文人の生活様式を顧みる必要があるのではないでしょうか?