手間隙かけて作る自分流の暮らし

暮らしに必要なものは大抵が揃う時代になりました。インターネットで検索すれば、インテリアを一式揃えるのは容易になりましたが、ほんの数十年前は様々なお店に足を運んでお気に入りを探していました。それでは戦前はどうでしょう。座布団やテーブルクロス、お弁当袋やエプロンまで、生地から手縫いで作るのが当たり前でした。つまり「真のオリジナリティ」に富み、味わいのあるものに囲まれていたのです。戦後はミシンの登場でソーイング(裁縫)がブームになりました。ヨーロッパでは上流階級の間で手刺繍の文化が高まり、高価なものとして珍重されてきました。そして今、そんな“手作りの良さ”が再認識されています。店頭に思うようなデザインがなければ思いきって作ってみませんか。手間隙かけることの楽しさを感じてみましょう。


ひと手間加えることの大切さを知る

夫婦共働きの家庭が増加する中、手軽なお惣菜もすぐに手に入る、便利(コンビニエンス)な時代となりました。そうはいっても、ただ買ってきたものをそのまま出すのは味気ないので、そこへひと手間かけることを楽しんでみましょう。料理をする時間がなくとも、テーブルクロスを敷いてみたり、トレー(お盆)をおいて、お箸やお皿を整然と並べるだけで、すっきり食事ができるものです。また、トレーに一輪のお花を置くだけで気分が安らぐもの。洋食のお惣菜にはナイフ&フォークをナフキンで包んでみる。斜めに切ったフランスパンや摘み立てのハーブを添えてみる。数秒の“ささやかな気配り”が、あるのとないのとではテーブルの華やかさが格段と変わってきます。


個性を演出しながら収納する工夫術

「片付けてもすぐ散らかってしまう」という収納の悩みは、ほんとうに尽きないものです。そこでただ収納するのではなく、「より美しく収納する」には“適量を適所”に、少ないアクションで収納することがテーマになってきます。片付けられない原因のひとつが“モノの量に対して収納スペースが少なすぎる”こと。家族の人数に対して“つねに適量”だけを用意し、必以上のものを押し込むことのないように心がけましょう。食器棚ひとつでいうと、大きさが同じものを揃えて並べるだけで整頓された印象になり、セットで揃えるとよりすっきりした印象になります。さらに収納場所は、「使いたい場所の近くに」が基本です。たとえば、パジャマや下着は洗面所に収納するなど、探す手間が省けるのですぐに取り出せます。
子供部屋などで「少しは個性を演出したい」ということであれば、ロープ(紐)とクリップ(木製)を使って吊るすだけで、収納兼ディスプレイにもなり、可愛い雰囲気ができあがります。帽子やポストカードお子様の写真なども一緒に飾りましょう。


光と緑を取り入れて童心にかえる

イラストはダイニングキッチン、そして廊下、と3つの方向から中庭へ出入りできるというレイアウトです。小さなお子様がお庭で遊んでいても、どこからでも目が行き届くので、大変便利なスタイルです。さらに窓を大きく開放できるようにしておけば、沢山の人数のゲストが集まった際にも、屋内外で行き来でき、おうちでのピクニックやバーベキューなども、ゆったりと楽しむことができます。中庭の魅力は、緑や花をいつでも愛でることができることです。芝生を敷き詰めれば、お子様やペットが走り回れ、大人はゴルフの素振りなどで身体を動かせます。緑は目にもいいですし、快適なスペースのできあがりです。


家族がひとつにつながる中庭の魅力

現代の住まいで忘れがちなことは、住まいに部数だけが並んで、空間の広がりがなく、家族の一体感を感じるスペースがないことが挙げられます。中庭を作ることは、そんな住まいの解決法として、よく取り入れられます。建物の実際的な面積よりも広がりをもち、奥行や陰影を生み出すからです。さらに、住まいのシンボル的な植栽、できれば5メートル以上の木が中庭にあると、どの部屋にいても森林浴が楽しめて健康になり、家族に一体感と安らぎを与えてくれます。これは緑に「引き立て感」を与える力があるからです。

1階から入った風や部の匂いは気の差から自然に上昇し、上部の窓から抜けていきます。1階の窓や屋根・上部の窓を開けておくだけで、新鮮な空気が一日中流れます。通気性がよいため、ダニや結露の発生も軽減されます。


子育て世代からシニアまで喜ばれる縁側風スタイル

スペースに余裕がなく、中庭を作れないというお宅でも、窓の外側へ出っ張りをつけた縁側スタイルを少しでも設けることで、自然との調和が楽しめます。最近では、質感のあるウッド素材が注目されているため、ウッドデッキを想像される方が多いと思いますが、ウッドデッキと縁側の一般的な違いは、板目方向にあります。ウッドデッキは建物に対して、横張り。縁側は縦張りとなっているのです。近年のウッドデッキは、人工的な木を使っていることも多く、ほとんどが縁側づくりとなっています。縦張りのほうが長尺を使う必要がないため、材料のロスが少なく済むという日本人の知恵が生かされています。夏はビアガーデン、秋はのんびり虫の声を聴く場として、春夏秋冬を感じながらリラックスできますね。

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